たまに、網目入りの窓ガラスを使っている建物を見かけることがあります。この網目入りというのは、ガラスに模様が入っているという意味ではなくて、網状の細い針金が入っているガラスのことなのですがとても丈夫そうにも見えます。例えば、子供がボールを当ててもそう簡単には割れないのではないかと思ってしまいます。あるいは空き巣などに簡単に窓ガラスを割られないように、あえてガラスに金属が埋め込まれているのだと思ってる方もいらっしゃるかもしれませんね。世の中には、そのように網目入りの窓ガラスの機能を勘違いしている方は多くいらっしゃると思います。

ところが、網目入りの窓ガラスの機能といのはそうではないらしいのです。網目入りの窓ガラスの本当の機能というのは、万が一火災が発生した際に、火の侵入を防いでくれたり外への延焼を防いでくれたりするのだそうです。従って、延焼の危険性の高い建物同士が隣接し合ったビル街や住宅密集地などでは、この網目入りの窓ガラスがよく使われているようなのです。おまけに網目入りの窓ガラスの使い方については、消防法でも定められているのだそうです。そういう意味では、有り難いガラスということになるのかもしれませんね。

その代り、この網目入りの窓ガラスにはデメリットもあるのだそうです。どのようなデメリットなのかと申しますと、ガラスとガラスに挟まれている金属というのは、ガラスとは当然熱の膨張率が違ってくるので、温度変化の激しい直射日光などが当たりやすい場所では、ガラスにヒビが入ってしまう確率が高くなるのだそうです。またそれだけではなく、防犯上もよろしくないといわれています。要するに、空き巣がハンマーで網目入りの窓ガラスを叩いて壊した場合には、例え金属が入っていたとしても簡単に割れてしまう上に、ガラスが飛散しにくくガラスが割れた際の音もさほど大きくはならないので空き巣にも好都合なのだそうです。